暑いですね〜。日差しがジリジリいっています。しかも台風のせいか湿度も高い。実は先日から家の中でほとんど裸の生活をしています。暑いし、エアコンは苦手だし、体ベタベタして気持ち悪いし・・。なにかのヨガの本で「わたしは年中下着も着けず布一枚で過ごします」と書いてあるのを読み、「これ、いい」と思ったのです。アフリカの人だって、東南アジアの人だって、日本の昔の人だって、下着なんかつけなかったし、夏は肌をはだけてすごしていたのだから・・とおもって、ダンスのときに使っている腰布一枚で過ごしています。なんと、気持ちの良いこと・・!それになんだか、とても優雅で贅沢な気分です。どうして、もっと早くに気付かなかったんだろう、と悔やんでいるくらい。
けれど、同時に、自分のなまってしまっている体に哀しくなっています。こっちがタルタル、あっちがタルタル・・。そうか・・人間って動かないとこうなるんだな、と実感していて、ため息。でも、自分を責めないようにしなくちゃ。今の自分をこのまま受け入れて、辛抱強く体を回復させてゆくしかありません。食生活、生活態度、運動量、いろいろ変えて行こうと裸の自分を感じながら思っています。そうか、裸だと自分がよく分っていいな、と思いました。よく、体と向き合う、って人はいいますけれど、裸になって過ごすのが一番早道のようです。服を着ていると目だけではなく、自分の気持ちがごまかされます。でも、裸だと、コレ以上のごまかしようはありません(苦笑)。これってすべてに通じるかも知れません。
さて、自分のことを抱きしめて「愛してる」と言ったら、次は体。こころと体は直結しています。「健全な肉体に健全な精神が宿る」と言いますが、健全な精神が健全な肉体を作るとも言えるとも思います。
先日、「レッスン」で、13才で満州から命からがら逃げてきたおばあさんの話しを書きましたが、もし、彼女が祖国に戻ってきた時、周りの人に理解されていたら、苦しかったことを聞いてもらえていたら、そして温かい家庭が周りにあったなら、今のように体中が動けなくなる、ってことはなかっただろう、と思います。彼女はわたしに、8人いた家族のほとんどが終戦と同時に殺されたことをわたしに言うときでさえ、遠慮がちに「そう・・殺されちゃったのよ」と声をひそめて言いました。そうか、この人は、自分の両親や兄弟が殺されたさえをもおおっぴらに言うことも許されないで生きてきたんだな。だから、ここに来て、体中が動かないようになって、それでもリハビリをする気もなくて、愚痴ばっかり言ってるんだな、と思いました。誰かに聞いて欲しかったんだろう、誰かに愛をもらいたかったんだろう、安心したかったんだろうって。
戦争に行った兵士たちが帰還したあとも精神的に苦しんだり、病にふけったりするのも同じです。体の中に、感情や思いが蓄積されるそうです。インドでは、皮膚のすぐ下に感情や記憶が残っていると言われていて、マッサージやその他の療法で癒すそうです。また、アメリカのホリスティック医療*では、すべての細胞に記憶が残されている、と言われています。今回怪我をして、NYで入院しているときに現れたエンジェル医師**が眠っているわたしの枕元にある本のコピーをはさんでおいてくれました。そして、その本のタイトルと著者名をわたしの日記に書いておいてくれました。
You Can Heal Your Life***という本です。この本は、幼い頃に義理の父親から強姦と暴力を繰り返され、大人になって膣ガンにおかされた女性の書いた本です。彼女は自分の過去の記憶が体に残っており、自分を愛することができなかったために、ガンになったのではないか。しかも、性器がガンになったというのは象徴的なことである。と、考え、自分の過去の傷を癒すことを始めたら、ガンが消えた、という経験の持ち主です。このような話しは実はアメリカではあちこちで聞かれます。わたしの主治医は、初診にかならず2時間は最低かけ、幼少時から起きた、精神的、肉体的、すべてのトラウマを聞き出しました。誰と何才のときに死別し、両親がいつ離婚し、いつ突き指をし・・そして、どのような癒しが施されたか。祖父の代からの食生活まで聞かれました。それらを知ることが、現在のわたしの体の状態を知ることになる、というのが彼の方針でした。この人はアメリカ人でしたが、NYのメトロポリタン美術館のはずむかい、5番街の一等地にオフィスを構えていました。要するに、アメリカの知識人階層では受け入れられていた人、ということです。けれど、東洋医学でも昔からそう言われていたはずです。病は気から、という言葉もあります。代々からの食生活、その人の歴史を町の医者は知っていた上で治療をしていたはずと思われます。
そしてこれは、逆に言うと、その人の体を見れば、その人の歴史と気の状態が分るということになります。You Can Heal Your Life には、体のどの部位がどのような病や怪我に侵されているか、とその人が精神的に克服しなくてはならない課題がリストになって書かれています。
例えば、膝の怪我をしている人は、プライドと頑固さを克服する必要がある。子宮に問題のある人は、自分のクリエイティビティを生かしきれていない人。つま先を怪我したり問題のある人は、将来のことを心配しすぎ。女性性器は、相手の男性への怒りと性的な罪悪感、そして自責の念。アルツハイマーや健忘症は、現実と向かい合う勇気がない、または、自分への不信感と怒り。などなど・・・。
近しい友人の一人は、子供のころ、身内に強姦されています。彼女は、いつもイーストインフェクション(って日本語でなんでしたっけ?女性性器が痒くなる症状です。膣内のアルカリと酸のバランスが崩れて起こります。CMでフェミニーナ軟膏というのが売られているのを目にしますが、この国でもきっと同じことで悩んでいるひとが少なからずいると考えられます。)に悩まされています。そのせいで、男性と性交渉を持つことも恐れています。また、この症状は糖分を控えることによって、かなり押さえられるのですが、糖分というのは寂しかったり、悲しみを紛らすときにとりたくなることがあるので、彼女はなかなか糖分を絶てません。どうどう巡りなわけです。結局、悲しみと怒りの元をケアしなくては、彼女のイーストインフェクションは治らない、ということになります。
しかし、彼女は、幼い頃の経験を「忘れて」いました。あまりにも屈辱的で苦しかったので、記憶から消していたのです。ところが、ある退行療法****を受けて、彼女はすべてを思い出してしまったのです。けれど、わたしは彼女がそのような経験をしていたことを、なぜか、彼女に知らされる前からずっと知っていました。なので、彼女が「忘れている」とさえ知らなかったのです。彼女は、思い出したあと、詳しい話しを泣いて震えながらわたしに言いました。誰かに聞いてもらう必要があったのです。わたしは、震える彼女をずっと抱きしめてその晩は眠りました。
けれど、体はずっと覚えていたのです。彼女がいかに記憶から消し去ろうとしていても、体は、いつも彼女にその傷の存在を教え続けていたのでした。わたしが、「知っていた」のは、きっとその症状などを聞き、彼女の歩き方などを見て、どこかで直感的に知ってしまっていたのかもしれません。
文明社会は体を軽視する傾向にあります。肉体労働者は蔑まれ、ダンサーも社会的地位は低いものです。一般に頭を使うことが良しとされています。しかし、わたしは思うのです。頭ってそんなに賢くない、って。この友人は、非常に頭の良いひとです。博士号を持っており、アメリカでも有数の大学の科学研究室で先端の研究をしている人です。けれど・・・自分の身に起こったことさえ、覚えていませんでした。博士号なんか持っていないわたしが彼女に言われる前に「知っていた」事実を、頭の良い本人が忘れていたのです。もちろん、それは自己防衛本能から生まれた脳のメカニズムですし、忘れなくては生きて行けなかったから忘れていたのでしょう。けれど、すべてを脳に頼ると人間は間違いを起こすとわたしは思います。その点、体は正直でありウソをつけないという意味において、非常に頼りになる情報源であり、この世で人間として生きている限り、決しておざなりにしたり侮ったりしてはいけないものだと感じています。彼女は忘れていても、彼女の肉体は覚えていて、毎月のように生理の前になると、痒みと痛みに悩まされていたのは、シグナルだったのです。
そういえば、アフリカで踊っていたら、そう、もう随分昔、初めて行ったときです、ある人に言われました。Vous est tres intelligent. 「君はとてもインテリジェントだ」・・・「へ?」と思いました。言葉も話していないし、会話もしていない。わたしのことなにも知らない人に、いきなりインテリジェントって言われても・・・ポカンとしてしまいました。よく聞いてみると、ダンスが踊れたからだったのです(笑)。へ〜、踊りを踊れることがインテリジェント?踊りで判断するなんて、すごいな〜って感動してしまい、本当にアフリカのダンスが好きになったのを覚えています。
アフリカの人たちを、西側や工業発展国の人たちは、未開の人々とかまるで知能の発達の遅れた人たちというふうに捉えています。しかし、わたしは逆だと思っています。彼らは、非常に叡智に富んだ人たちです。文字など使わなくても、情報をよく知っていて、記憶力の良い人が多い。観察力もとても鋭い。そして、互いにコミュニケーションをすることを大切にし、ものごとの道理をもっています。しかも、それだけでなく、体の、それこそインテリジェンスが素晴らしいのです。日本の人なんか(なんて言っちゃ悪いですが)すぐ横にいても気付かない人が大勢います。気配さえ感じない。ダンスクラスで苦労するのは、隣りの人との距離感がとれない人がとても多い。体で感じることができなくなっているのです。けれど、アフリカの人は、遠くから、そう数百メートル離れたところから、チラっと見ただけでも、すぐに振り返ります。相手のこころの動きや考えも察知します。アフガニスタンの爆撃をテレビで見ても、自分のことのようにすぐに感じます。ものすごく、体と魂の感度が高いのです。日本の人は和を大切にする、とか人の気持ちを理解する、なんて言いますが、正直、日本の人って結構自分の気持ちにも人の気持ちにも鈍感で、人と和を作るのが下手だ、と感じています。わたしは、アフリカの人々に畏敬の念さえ覚えています。彼らに多くのことを教わりました。感謝してもしきれないくらいです。それは、彼らが肉体で生きることを止めていないからだ、と感じています。
これまでわたしは、NYで医療関係者に囲まれて生きていましたし、体のことを追求する友人たちにも囲まれて過ごしてきました。また、沢山の本も読みました。数えきれないほどのワークショップも受けています。だから情報は沢山持っていました。けれど、実践的に、体とこころの関係を教えてくれたのはアフリカのダンスです。自分が何者であるか、を長い時間とトレーニングをかけて教えてくれたのです。そう、それは、わたしが人間である、ということです。要するに、この地球で人間として生きるということは、肉体であるということからは逃れられない、という事実です。そして、その事実を受け入れることによって魂の開放がある、ということです。
・・ちょっと、ややこしくなってきました?
とりあえず、そんなこんなで、日頃から自分の体に耳を傾けること。そして、体を使うことが大切だとわたしは思います。今通っているリハビリ室で多くのお年寄りが、体の痛みに喘いでいます。前回のブログに書いたおじいさんが言っていたように「若いときにこうならない方法を知っていれば」と思っています。これを読んでくれている方々のほとんどが20代から30代そして40代だと思います。いえ、そうでない方もいらっしゃいますが、今は体が動いても、こころや体に蓄積した無理や無視はかならずどこかで病気、怪我などの形で現れます。体の動く今から、体を動かし、そこからメッセージを受け取れば、年をとって痛みに眠れないことにはならないだけではく、常に心身ともに幸せな人生が送れるのではないか、と思うのです。ストレッチをして、腰になにかを感じたらら、ゆっくり伸ばして息を吐き、息を吸うだけで問題が大きくなる前に腰が救われます。そして、腰は経済面に対する不安をしめすと言われていますが、果たしてそうなのか、自分に問うことによって、体が救われるだけではなく、経済も不安も救われることとなるわけです。わたしは頭がぐるぐるまわるので、わけが分らなくなりやすい性質を持っています。情報がわ〜〜〜っと頭で錯乱してしまうのです。そういうときは、体に聞きます。それにとにかく、朝まず起きたらベッドの中でゆっくり体を動かして聞きます。「今日のあなたのご機嫌いかが?」「魂、体に戻ってきてください」って言いながら。そうすると、かなり整理されます。気持ちが落ち着くだけでなく、その時の「自分」が確認されるのです。
人によって、体と向き合う方法は違うと思います。わたしはアフリカのダンスに救われ、多くを学びましたが、西アフリカのダンスは世界でも心拍数が一番早くなるダンスと言われており、非常に肉体的にストレスの高いものです。万人に向いているとは限りません。ヨガひとつとっても、いろいろな種類があります。人によっては多くの人と一緒に運動するのが良いひともいれば、もくもくとひとりでジョギングするのが良い人もいるでしょう。ご自分の状況、体質、性質、生活態度などから、自分に合った方法を選ぶのが良いかと思われます。肉体労働をする、というのもひとつの方法だと思います。わたしは、左官工事などで、下が膨らんでいてウエストがしまっている作業着を着て働いている、体のしまった男性をとてもセクシーと感じます(笑)。女性もスポーツ選手が大好きです。けれど、むきむきな肉体だけが美しいわけでもありません。その人にとってベストな状態がきっと美しいのだ、とわたしは思います。ただ、こころと向き合うのは、激しい運動だけではだめです。こころは肉体ほど早く動かないことがあります。ゆっくり体を動かすことによって、こころの動きを知ることができるのです。・・っていろいろなダンスや医療関係の先生に教わりました。そして、わたしも実践的にそう感じます。
とりあえず、この夏、裸で過ごすっていうのから始めてみるのはいかがでしょう?
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*ホリスティック医療とは、医療を側面的にだけ見るのではなく、精神面、肉体面、経験、遺伝、スピリチュアル(人によっては占星術も)など総合的にみて癒しをすすめてゆく医療の形。アメリカでは広がっている。もともと、いろいろな伝統文化の医療と、西洋医療と、精神医学が総合的に組み合わさったもののよう。
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**エンジェル医師 「エンジェルが舞い降りてきた日」に書いた、NYの医師。わたしの過去生の魔女仲間らしい。
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***You Can Heal Your Life
Louise L. Hay
Hay House
この関連の本は結構読んでいますが、この本は分りやすく、しかもどこか説得力がある。他の本も参考になるのですが、医者や学者が書いているので、迫力において違う感じがする。しかも、医療関係者でないにも関わらず、詳しく書かれていて、彼女の努力と勉強ぶりが感じられます。29の言語に訳されていて、3,000万冊の売り上げというので、かなり有名な本かも知れません。スピリチュアリティと体の関連性が世間で定着化されていたアメリカの80年代に書かれている。
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****退行療法 ヒップノーシス(半分眠ったような状態。催眠・・かな?)などを用いて、過去の記憶をたぐり寄せるもの。生まれた時からの経験や、場合によっては過去生のものまで思い出すことができると言われている。わたしはやったことがないが、わたしの周りの友人の多くはやっている。日本にもこれをやる人がいると聞いている。ただし、信頼できるひとにやってもらうのが大切だと思う。思い出したくない記憶が思い出されたりする場合は、ケアが必要なので、やってくれる人の精神性が低かったり、ありかたが違うと傷になる場合もある。また、まやかしの人や、患者をコントロールしようとする人もいると聞く。けれど、ちゃんとした人にやってもらえば、自分を知るという意味でとても有益だと思う。
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